木と石と塗り壁と眺望と趣味を
存分に楽しむ空間を実現
遠く泉ヶ岳まで一望できる絶好のロケーションが魅力。この絶景に惚れ込んで決めたというだけあって、眺望を生かした設計が家づくりの大前提でした。住まいの中心は、広々としたLDK。眺めの良い南西側に広がりを持たせたプランと大きな開口により、2階リビングにせずとも、この恵まれた眺望を暮らしの折々に楽しめるよう設計させていただきました。
さらに、「木・石・塗」も家づくりのキーワード。できるだけ人工的な素材や既製品を使わず、自然素材で仕上げたいというご要望があり、室内の無垢材や珪藻土をはじめ、ウッドストーン(化石に変化した木材)や枕木、天然石など外装や外構にも自然素材をふんだんに使用しました。素材自体が放つ質感や色合いは、ご夫妻こだわりのインテリアとも融合して住まい全体を美しいデザインに仕上げています。
そしてもうひとつのこだわりが「趣味の間」。以前から趣味で蕎麦打ちを楽しんでいたご主人のために、蕎麦打ち専用の部屋をつくりました。蕎麦打ち台から道具、厨房設備まで揃えた本格仕様で、サブ玄関から出入り可能。あえて生活空間とは切り離し、くつろぎの場と趣味の場のメリハリを付けています。
勾配屋根や丸窓、煙突など表情豊かな外観デザイン。一見すると住宅地内のレストランのような印象
中庭を望む玄関ホール。見せる収納と隠す収納をリズミカルに配置
飾って楽しむニッチ。壁は珪藻土の塗り壁仕上げ
リビングから見る。温水パネルヒーターで緩やかに空間を間仕切り。階段上は予備室としても使えるロフト
急勾配の板張り天井に梁が飛び交うダイナミックな空間。床はナラ無垢材、天井はレッドシダー
角度をつけたダイニングスペースの大窓で、キッチンからも外の景色が楽しめる
廊下を通ってプライベート空間へ。さらにその奥に、蕎麦打ち専用の趣味の間がある
蕎麦打ちのための空間。住居の熱源は電気だが、別途高カロリーのガス台を配置
パッチワークが趣味の奥さんの部屋は畳敷きで、ご主人の寝室と間仕切り可能
広い敷地を生かした中庭を囲むコの字型のプラン。内外装だけではなく外構も自然素材にこだわり、上質感漂う雰囲気
「木・石・塗」をキーワードに仕上げたKさん宅。屋根の破風にも木を用いている
DATA
竣工年:2015年2月
坪数:46坪
工法:木造平屋・在来軸組工法
暖房機器:ヒートポンプ式低温水パネルヒーター