
土地の制約をクリアして実現
窓を効果的に配した心地よい住まい
仙台市 Cさま邸
デザイン、住宅性能の両面でヒノケンの家づくりに共感し、当社に家づくりを依頼してくださったCさんご夫妻。お二人の新居が立つのは、小高い丘の上に新たに造成された住宅地の最奥で、背後に林がある土地の一角です。
この住宅地は仙台市の風致地区に指定されており、建ぺい率や植えられる庭木などにさまざまな制約がありました。それらを一つひとつクリアしながら、配置計画から進めていくことになりました。
まず、北西側に駐車スペースを確保。外観は奥さんの希望で、グレーと白でスタイリッシュなデザインとしました。西側に建売住宅が建設中だったため、できる限り南に開きつつ、東側の森も含めて室内から見える景色に配慮しながら窓をレイアウトしました。そのうえで、1階に寝室以外の暮らしの機能をすべて落とし込み、水まわりには回遊性を取り入れるなど、お二人のライフスタイルを考慮しながら、暮らしやすい間取りや動線計画を心がけて設計しました。
住宅ローンを組む関係で時間的余裕がなく、プラン決めのための打ち合わせも駆け足でしたが、奥さんのお母様や妹さんが時折参加され、楽しく和やかに進めることができました。「グレージュ系の色が好き」と、ご夫妻の好みがはっきりしていて、インテリアの提案もしやすかったです。お二人が実現したいことをふんだんに詰め込んだ住宅になりましたが、結果としてとても居心地の良い空間をご提供することができたのではないかと思います。
片流れ屋根のグレーの母屋に箱型の白い玄関部分を連結したスタイリッシュな外観
金属サイディングの母屋部分に対し、玄関部分は塗り壁仕様。木板張りの壁が玄関まわりのアクセントに
壁面に収納を設けた玄関ホール。斜めにデザインされた上がり框が、空間に視覚的な広さを感じさせる
内装は白と木、グレージュでコーディネート。採光窓の効果で安定的に明るさを保てる
玄関ホールの壁を利用した円形のニッチには、繊細な職人の技が見て取れる
お気に入りのデザインタイルをあしらった洗面台は、2人で立っても余裕の幅広さ。ボウルと天板が一体型になったシームレスなデザインで、手入れもしやすい
手前が洗面室で奥が洗濯室。アールの垂れ壁で緩やかに仕切ることで、圧迫感を与えることなくゾーニングしている
グレージュの扉や壁、フレンチヘリンボーン風のフロア材がおしゃれなトイレ
2.3帖のワークスペースは主に奥さんがリモートワークで使用。こもり感があって集中できるそう
ソファに座りながらも窓の外の緑を楽しむことができるリビング
キッチンは片側が壁付けのペニンシュラキッチンで、ダイニングや窓の外の様子がよく見える
モノトーンのキッチンの上部にあしらわれた木調クロスの下がり天井が、空間に温かみを与える。キッチンが広く使いやすくなったことで、二人で料理する機会が増えたという
キッチンは収納力抜群。奥のパントリーは位置やL字型の形状、大きさともに使い勝手が良いと好評
階段は横からでも上れるように手すりは3段目から設置。階段の右側がリビング、左側が水まわりとなっている
階段上部のハイサイドライトが外の風景を切り取り、裏手の雑木林の緑を楽しめる
2階に配した寝室の広さは6.7帖。アール壁の先はウォークインクローゼット
2階の子ども部屋は、子どもが巣立った後でも使いやすいように、内装はあえてシンプルに仕上げた
全方向に窓があることで窓の外を眺める機会が増え、季節の移り変わりに、これまで以上に敏感になったと奥さんは話す
DATA
竣工年:2024年
坪数:約32坪
工法:木造2階建て・在来工法
住宅性能:UA値 0.46
暖房機器:エアコン