WORKS施工事例

旧呉服店をリノベーション。気仙沼・大島で
お客様をもてなす釣りとサウナの宿「金木犀」

気仙沼市

気仙沼湾に浮かぶ緑豊かな島、大島。その一角に、民宿「金木犀(きんもくせい)」はあります。釣りとサウナ、そして「民宿らしくない」創作料理でゲストを迎える一日一組限定の宿です。かつて地域の暮らしを支えた呉服店が、オーナーの菊池さん夫妻の情熱とヒノケンの手によって、新たな物語を紡ぎ始めました。 建物は、築30数年の木造建築です。今回は、この歴史ある建物の良さを生かしつつ、現代的な快適さとオーナーのこだわりをどう形にするかが、最も重要なポイントでした。

 

リノベーション工事での大きな課題は、プライベートサウナやシャワー、トイレといった2階の水まわりの新設でした。ヒノケンでは、現場の状況を細かく確認しながら配管ルートを工夫。既存の柱や壁を極力壊さずに、複雑な給排水をどう通すかを入念に検討し、限られた予算の中で、古い建具や柱の風合いを残しつつ、最新の設備を組み込む計画を実現しました。1階のダイニングでは、かつて使われていたミシン台や和茶だんすが落ち着いた雰囲気を醸し出し、菊池さんのお母様が手がけたステンドグラスが、空間に温かな彩りを添えています。

 

建物の2階へ上がると、そこには宿泊客のためだけのプライベートサウナが広がります。オーナーの菊池さんは、小学生の頃に親戚の家でサウナデビューを果たしたという筋金入りのサウナ愛好家。長年の経験に基づき、温度設定から動線、外気浴のためのバルコニーまで、細かなこだわりが反映されています。宿泊客はサウナで火照った体をバルコニーにある水風呂で静めます。ソーラーライトが灯る夜のバルコニーは、星空と海風を感じながら「ととのう」ための特等席です。

 

「金木犀」のもう一つの魅力は、元バーテンダーであり料理人でもある菊池さんが振る舞う「民宿っぽくない民宿ごはん」です。気仙沼という土地柄、魚はもちろん絶品ですが、あえて低温調理のローストビーフやステーキといった肉料理も主役に据えるのが金木犀流。釣り客が釣った魚を持ち帰ると、その日のコンディションに合わせてカルパッチョやマリネに仕立てくれるそうです。「足りない、と思われるのが一番嫌なんです」と笑う菊池さん。廊下にはコーヒーメーカーやティーセットが備えられ、ゲストが自分の家のようにくつろげる配慮が随所に感じられます。

 

宿の名前である「金木犀」には、釣りのハイシーズンである秋の香り、そして「香りの記憶とともに、ここで過ごした時間を思い出してほしい」という願いが込められています。庭には金木犀の木が植えられ、玄関にはその香りを彷彿とさせるアロマがかすかに漂います。   「気仙沼を売り込むための宿というより、ここ自体を目的地にしたいんです」と菊池さん。星空と海、こだわりのサウナ、そして自分たちのためだけに用意された料理とお酒。民宿「金木犀」は、そんな贅沢な非日常を静かに用意して、訪れる人を待っています。

 

<気仙沼大島の宿 金木犀>

住所:宮城県気仙沼市長崎187-4

TEL:090-7170-9786

https://kesennuma-kinmokusei.jp

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