手狭になった築27年の寒い家を
アトリエ併設の二世帯住宅に
仙台市 Kさま邸
仙台市に2世帯6人で暮らすKさん。築27年の家は冬が寒く、子どもたちが成長するにつれて手狭になってきました。一度は新築を考えたものの、検討を重ねた末に今住んでいる家のリノベーションを決められました。「何社かに問い合わせましたが、これはできません、あれはできませんと言われることが多くて。ヒノケンさんは最初から話がしやすくて、私たちが出した希望を全部大丈夫ですと言ってくれました」とヒノケンに依頼した理由を話します。
提案されたのは1階2階ともに増築して床面積を拡大し、2世帯が暮らしやすい間取りに変更するプラン。「カーテンの要らないすっきりとした家にしたい」との希望には、外からの視線を感じないよう窓を目線より上に配置することでプライバシーを確保しました。天窓からの光が1階まで届くよう2階の床の一部をガラス張りにするなど、採光計画も工夫しています。
LDKの隣にはキャンドル作家である奥さんのアトリエを増築しました。アトリエとキッチンをつなげることで創作活動の合間に家事もでき、「時短になります」と好評です。そして注目は2階に設けた子世帯のリビング。ベランダのスペースをリビングに組み込み、天井裏に隠れていた梁を現しにして開放的な空間に生まれ変わらせました。
今回のもう一つの目的である寒さ対策については、窓を全て入れ替え、床や壁などに断熱材を施工して断熱性・気密性を高めました。Kさんは「以前は隙間風が寒かったけど、今は本当に快適」と笑顔で話してくれました。
Reported by Replan
窓枠まで白に統一したシンプルな外観にブラウンのドアが映える。正面右がキャンドル制作のアトリエ。玄関の位置を手前に移動し、以前は玄関の吹き抜けだった2階に収納部屋を設けた
リビングから玄関を望む。白壁のシンプルな玄関は、壁面に大容量の収納を設けた
ベランダを活用して広い2階リビングを実現。天井をとり払って現れた中央の梁に取り付けたプロジェクターを使うとシアタールームにもなる
リビングの側壁の窓はあえて小さくし、天窓から光が降り注ぐように設計。増築したリビング北側はご主人の趣味スペースに
天窓から降り注ぐ光が1階まで届くよう、床の一部をガラス張りに
三方が隣家に近接したKさん宅。窓の位置を工夫することで外からの視線が気にならず、カーテンの要らないすっきりとした空間に
北側にあるLDKは、大きな開口から安定した光が入り、明るく快適な空間になった
天窓からの光が1階まで届き、窓のない階段付近も明るく照らされる
キッチンからダイニングを望む。柱や梁も白で統一することでいっそう明るく感じられる
キャンドル作家である奥さんのアトリエ。掃き出し窓からデッキにつながっており洗濯物を干す時はここから出られる
夜にくつろいで過ごすことが多い2階リビングは、ご主人の希望をカタチにした。インテリアのセンスが光る