Sさんの家は片流れ屋根で、外壁を黒色のガルスパンで仕上げたスタイリッシュな外観デザインです。軒天井にはレッドシダーを張り、玄関まわりだけは白の塗り壁にして、ちょっと柔らかい印象に仕上げています。

玄関はコンパクトサイズですが、玄関ドアの横に縦長のスリット窓を設けて明るさを確保。造り付けのシューズクローゼットは棚板の位置を自由に変えられるので、お子さん用のベビーカーもすっぽり収納できます。玄関収納の計画では、コート掛けを組み込んだ仕様にすると便利です。もう一つ大きなポイントがあります。それは、ロールスクリーンでシューズクローゼット全体を隠せる、という点。普段は使い勝手を考えてオープンに、お客様が来たときだけすーっと下げれば、隠してスッキリ見せられます。扉を付けずとも、こうやって工夫することができます。

すりガラス入りの造作ドアを開けると、大きな吹き抜けのあるLDKが現れます！オープンで広々としたこのご家族の団らん空間は、キッチンとダイニング、リビングと小上がりの和室で構成されています。キッチンからは他のすべての空間が一望でき、お子さんたちがどこで遊んだり勉強したりしていても様子を見守れて安心です。ダイニングと小上がり和室、それぞれの窓の下には温水パネルヒーターを設置。輻射熱でムダなく空間を暖めることができ、高断熱・高気密仕様のヒノケンの家ととても相性の良い暖房機器です。

キッチンは、奥さんこだわりのセラミックトップ。背面収納は奥さんが炊飯器の置き場所やサイズなどを細かく調べてデザインしたものを当社で造作した、いわばコラボ作品です。チェッカーガラス入りの引き戸の付いた戸棚とディスプレイを楽しめる飾り棚が、空間のアクセントになっています。そしてキッチンの隣には広いパントリーも。アールの出入り口が空間全体をやさしい雰囲気に演出しています。

ダイニングは少しこもり感があって落ち着く一方で、リビングは上部が大きな吹き抜けで大きな窓もあって開放感抜群。このコントラストがまた変化があって日常のちょっとした刺激にもなります。テレビボードの背面の壁はブラウントーンの壁紙を貼ってアクセントウォールにしました。ソファやテレビボードの色調にも合って空間によりまとまりが感じられます。キッチンカウンターには棚を造り付けて、スペースをムダなく使う工夫も忘れません。

Sさんのお住まいを象徴する大きな吹き抜け。1階の大きな窓の下にもパネルヒーターを設置し、家全体をムラなく温めます。2階へまっすぐに伸びる階段は、透かし階段にして軽やかさを持たせました。黒色のアイアンの手すりがナチュラルなインテリアの程よいアクセントになっています。

南向きという土地の好条件を最大限に生かすため、吹き抜けの上部には特注の大きな窓をはめ込みました。この窓からたっぷりと採り込んだ光が、ご家族の暮らしをやさしく包みます。住宅性能を向上させるために躯体の断熱・気密性能を高めるとともに断熱性能の高い窓を使っていますので、家の中は外の気温の影響を受けにくく、どこにいてもほど均一な温熱環境をつくることができています。

吹き抜けがあると、ついつい下をのぞいてしまいませんか…？この大きな吹き抜けを介してご家族の気配が伝わって、安心感があります。2階の寝室や子ども室も室温は快適で、「寒い時期に子どもが布団をはだけていても、あまり心配しないですむようになりました」とSさんはおっしゃっていました。

そしてこちらが、家事を楽にしてくれるランドリースペース。広さは4.5帖、洗濯物の洗う・干す・たたむ・しまうをすべてここで完結できるうえ、日常の着替えもできます。洗面化粧台の横にあるパネルヒーターは、タオルを掛けて干せるデザインのもの。天井には物干し竿が2列に吊るせて、庭へもアクセスしやすい設計です。

トイレは1階と2階にあります。ご夫妻がそれぞれ、好みのクロスを選んでアクセントウォールにしました。1階のトイレは手洗い器付きに。換気できる開閉式の小窓のほか、横長のハイサイドライトも設けて、外から光を採り込んでいます。