Web見学会vol.12 薪ストーブが暖かい、癒しの住まい
家での時間を豊かにしてくれるアイテムはさまざまですが、特に寒い季節に大活躍するのが「薪ストーブ」です。周囲に田園が広がるのどかな住宅街に立つ、アウトドアテイストのBさん宅では、ご主人たってのご希望で薪ストーブを導入しました。
当初は仙台市内での新築を考えていたBさん。条件に沿う土地がなかなか見つからない中、当社からご主人のご実家近くの土地をご提案したところ、「広さもあり、周りに気兼ねなく薪ストーブも焚ける」と気に入っていただき、家づくりがスタートしました。それではBさん宅にお邪魔してみましょう。
夕方でちょっと分かりにくいですが(!)、外観は黒いガルバリウムの外壁と広いウッドデッキが印象的です。伸びやかな大屋根に薪ストーブの煙突のシルエットが映えて、山小屋のような雰囲気にも見えませんか?
軒の出が深くて広々としたウッドデッキが、このお住まいの大きな特徴のひとつです。この夏は家族でバーベキューを楽しまれたそうです。リビングのブラインドを開ければ室内との一体感が生まれ、アウトドアリビングとして活用しやすいのも魅力ですね!
それでは家の中をご案内しましょう。玄関に入ると、土間が奥のほうまで伸びています。手前にメイン玄関、奥にファミリー玄関をレイアウトしています。ファミリー玄関には、ご家族の靴入れやランドセル置き場もあるので、メイン玄関やリビングが雑多にならずに済みます。ちなみにこの土間はキッチンの横まで続いていて、買い物から帰ってそのままキッチンへ荷物を運び込むこともできるんです。
チェッカーガラスをはめ込んだ造作のドアを開けると、その先にはLDKの大空間が広がります。大きな吹き抜けがあっても、夏は涼しく冬は暖かい温熱環境を保てるのは、ヒノケンの技術を結集した高性能住宅だからこそ。当社では「性能の良い家をつくることが人にも環境にも優しい住まいになる」との理念から、30年以上も前から高品質な高断熱・高気密住宅づくりに取り組んでおります。
ナラの無垢床が温かみを感じさせるLDK。玄関からLDKへの造作ドアは、Bさんご家族のみなさんで色を塗っていただいて仕上げました。こういうちょっとした体験が、住まいへの愛着を育むのではないかなと思っています。お子さんたちにとっても楽しい経験になったのではないでしょうか。
カウンターと一体型で省スペースなストレートダイニング。カウンターとテーブルは当社の造作です。「キッチンに立ちながら、カウンターで勉強する子どもたちの様子を見守れるのがいいですね」と奥様もにっこり。ペンダントライトは奥様がネットで購入されたもの。照明や備品の持ち込みにも当社は柔軟に対応しております。
キッチン背面の造作棚は、ダークグリーンのクロスを貼ってアクセントウォールに。黒で統一したキッチン家電と相まって、スタイリッシュな趣が感じられます。クロスの色についてはかなり悩まれていましたが、ご夫婦とも「この色にしてよかった」と思っていただけているそうです。
先ほど玄関土間の写真のところでも少し触れましたが、キッチンは玄関土間と直結しています。ファミリー玄関からキッチンに直行できるこの動線は、買い物帰りなど何かと重宝します。こうした機能的な間取りも当社の得意分野です。
そして、こちらがBさん念願の薪ストーブです。リビングに存在感たっぷりに鎮座するその様はまさに、この家の“顔”。先日、待ちに待った火入れをし、暖かさや癒し効果を実感しているそうです。薪ストーブ背面の「炉壁」や「炉台」はタイル仕上げ。上質感のある淡いグレー色が空間のアクセントになっています。
Bさん宅で採用した機種は、アメリカ・バーモントキャスティングス社の「アンコール」。薪ストーブ店を何軒か見て回り決めました。ストーブクッキングを得意とする機種で、これまでにピザやアヒージョ、焼き芋などの調理を楽しまれたとか。さっそく薪ストーブのある暮らしを満喫されています!
当社の完成見学会に足を運んだのがきっかけで「モールテックス」を使った造作洗面台に憧れを抱いたという奥様。その想いをカタチにしたのが、こちらです。収納付きの横長の鏡も奥様のお気に入り。「朝の忙しい時間に家族みんなで立って身支度しやすいので、時短になります」と役立っているようです。
浴室側から出入り口方向を見ると、洗面脱衣室はとてもゆったりとした設計であることがわかります。洗濯に関連する一連の作業をこのスペースで完結することができるのも、仕事を持つ忙しいママには嬉しいポイントですね。
さて、2階へ上がってみましょう。2階ホールは、手すりや棚のブラケット(棚受け)に黒のアイアンを取り入れました。天井のシーリングファンや薪ストーブの煙突など、ところどころに散りばめた黒が、空間にさりげない統一感をもたらしています。2階ホールの奥は、左右それぞれに子ども部屋をレイアウトしています。
2階ホールには、カウンターと収納棚を造りつけて、スペースを有効活用。Bさん宅では、据え置きの家具がほとんどありません。改めて家具を買う必要がなく、空間をトータルコーディネートしやすいのが「造作」の魅力です。
2階ホールからリビングを見下ろすとこんな感じです。薪ストーブからの熱は室内を対流し、吹き抜けを通して2階へも届きます。家中が心地よい暖かさに包まれています。
「炎を眺めるのが大好き」というご主人。「ずっと眺めていても飽きません。子どもたちも薪ストーブの前でゴロゴロしながら過ごしていますよ」と話してくれました。お子さんたちも一緒に薪割りをしているそうで、ご家族で薪ストーブのある暮らしを楽しんでいらっしゃいます。
薪ストーブのおかげで気持ち良い暖かさに包まれて過ごせるのはもちろん、ご家族みなさんで揺らめく炎を眺めて過ごすかけがえのない時間を手に入れたBさんご一家。薪ストーブクッキングや薪割り、薪ストーブ関連のグッズ集めなど、新たな楽しみも増えたそうです。
薪ストーブはスイッチひとつで点火できる暖房器具とは違い、火を点けるのにもひと手間かかりますし、薪割りや本体の定期的なメンテナンスなども必要です。一方でそれをまるっと楽しめるなら、Bさんご一家のようにただの暖房器具以上の楽しみや喜びが得られる道具でもあります。当社では薪ストーブのある家も多数手がけておりますので、興味がある方はぜひお気軽にご相談ください。
DATA
竣工年:2020年5月
工法:木造(在来軸組工法)・2階建て
延床面積(坪):106.60㎡(32坪)
住宅性能:UA値 0.37W/㎡K
暖房機器:薪ストーブ、エアコン